メルケル首相演説

2017年10月12日木曜日

ドイツ留学 日報

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 ドイツ到着の翌日九月四日、留学先ハイデルベルクの大学前広場にてメルケル首相が演説を行うという情報を入手した。いざ広場に行ってみると、なるほど人だかりができている。暫くそこで首相の到着を待っていると、スーツ姿のボディーガード達が赤いテープ2本を広げながら道を確保している。さてはと思いきや、やはりその数分後メルケル首相がその道を悠々と私の方へ歩いてきたではないか。その距離約1.5メートル。それで私は満足したのだが、折角なので演説も聞くことにした。
 さて、演説を聞いていると中年男性三人組が何やら白い横断幕を広げている。見ると「grenzen dicht asylwahn stoppen」と書いてある。さらに一人が掲げている看板にはメルケル首相の鼻がピノキオの様に長くなっている加工写真が貼られていた。どうやらこの人たちは難民受け入れ反対の抗議をしているらしい。暫くすると今度は若者たちがやってきて、その中年男性三人組の横断幕を遮るようにして「rassismus ist keine alternatne」と書いてある横断幕を高々と掲げた。この若者たちはどうやら人種差別反対、難民受け入れ賛成の立場らしい。しかし何ももめ事は起こらなかった。
 演説が終わり、人々が退散していくなかで今度はまた別の若者が「トマトはいかがですか~」とトマトの籠をぶら下げて練り歩き、笑いを誘っていた。もちろん、食べるためではなくて投げるためのトマトである。彼は果たして、政権支持と反対、どちらの立場なのだろうか。
 何はともあれ今日は、ドイツ首相の演説とその移民政策に抗議する人々、そしてその抗議している人々に対して抗議する人々をみることができた。今後ドイツが移民に対してどのような政策をとるのか実に興味深い。

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