沖縄よりも赤道に近い南国とのことで、さぞかしい暑いのだろうと覚悟して行きましたが、そうでもありませんでした。関東内陸部の方が暑いです。
というのも、山と海が近いせいなのか、台北では風が常に吹いており、どうしようもなく暑いだけの関東内陸部などと比べると、比較的過ごしやすい場所です。
コンビニはあちらこちらにあり、いずれも、中に入った途端に独特の匂いが鼻をつきます。聞けば、こちらの料理に広く用いられている、八角という香辛料の匂いだそうです。
コンビニでは、この八角入りと思われる、タレ漬けゆで卵がぐつぐつと茹でられており、また、夜市でも屋台からはこの匂いが漂って来ます。
夜市といいますのは、台湾で日常的に催されている夜の市場で、主に飲食店を中心とした屋台が道にならび、そこで安価に本場の台湾飯を提供しています。
台湾では、家で調理をするということはあまりしないらしく、外食文化が発展しています。夜市でも、スクーターでやってきてはテイクアウトで注文していく人を多数みかけました。
私は、最初はその珍しい味付けに、牛肉麺なる台湾のラーメンのような料理をはじめ、魯肉飯(ルーローハン)や大鶏排(ダージーパイ)といった台湾料理を堪能していました。
しかし、私の頼む料理が偏っていたのか、すべての料理が八角の味がするようで、少しばかり飽きました。
それでも、街なかにはマクドナルドやKFCといったアメリカ食の他、牛丼屋や寿司屋といった日本食チェーンが日本で見るのと同じようにして店をあちらこちらに構えています。
それでもせっかく台湾にいるのだからと台湾食ばかり私は食べ続けました。
アニメ映画千と千尋の神隠しにて、父親が頬張っている大きな餅か何か得体のしれない料理の正体であるといわれる、台湾の肉圓という食べ物も食べました。
ドロッとしたスープの中に、肉入りの餅みたいなのものが入った料理です。スープは二郎ラーメンのスープのような香りで、肉は肉まんの中身と同じような肉でした。
その肉を包む餅のようなものがなかなか独特で、シナモンの香りがし、味も非常に甘いものでした。
そのスープと肉と餅を別個で評価するならば、まあまあ美味しいといえますが、その組み合わせとしての、この肉圓は、不味いといわざるを得ないものであると私は感じました。
続く
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