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切符を確認しないドイツの公共交通

 ドイツの駅には改札がない。例えばフランクフルト中央駅なんかは入口を入るとすぐにホームがあり、沢山の列車が並んでいる。切符を確認する場所はない。しかもそれは一般的な鉄道に限った事ではない。というのも、日本ではバスや路面列車にも切符かスイカを入れたり触れさせたりする装置がついているが、ドイツにはそれがない。キセル乗車し放題である。  ただし、どうやらごく稀に切符を抜き打ちで検査されることがあるらしい。確かに、フランクフルトからハイデルベルクへの急行や、市内と郊外を結ぶ中距離バスでは切符を確認された。しかし、毎日利用する市内のバスや路面電車ではドイツに来て此の方16日間、いまだに検査を受けたことがない。本当に抜き打ちなんてあるのだろうか。捕まったら60ユーロ程支払はなければならないらしい。ハイデルベルクの切符は一回切符を買えばどの路線を何回乗り継いでも片道2.5ユーロである。往復で5ユーロである。結構高い。みんなちゃんと切符を買っているのだろうか。  皆キセル乗車をしているのではないだろうか、毎日正直に切符を買って乗っている自分はもしかしたら馬鹿を見ているのではないだろうか、と疑い始めたところで大学への入学手続きが完了し、ゼメスターチケットという名の165ユーロで6ヶ月間ライン=ネッカー地域の公共交通が乗り放題になる学生限定切符を入手することができた。  めでたし。めでたし。

マンハイムの給水塔と、ドイツの黄色い飲み物

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ハイデルベルク大学にはゼメスターチケットというものがある。 それは学生限定の公共交通乗り放題チケットである。値段は165ユーロで有効期限は1セメスター、つまり半年間。ただし、乗り放題とは言ってもハイデルベルクを含む、ネッカーライン地域の公共交通を運営しているVRNという会社の管轄地域だけで有効である。というわけなので、フランクフルトにもシュテュッツガルトにも行けない。このチケットで行けるちょっとした都市はマンハイムくらいのものである。というわけで本日土曜日私はマンハイムへ一人旅をした。 マンハイムといえば大きな給水塔が有名である。 その有名な給水塔の周りではありとあらゆる彫刻が水を吐いている。今にも「ゲーー」という音が聞こえてきそうである。 二番目の写真は給水塔前の噴水である。男女二人ずつ、計四人がそれぞれ脇に大きな魚を抱えている。よっぽど強く絞められているのか、魚たちは物凄い勢いでやはり水を吐いている。 さて、このようにしておのおのが思い思いに水を吐いているのを眺めているとのどが渇いてくる。なので近くのスーパーで桃味の水を買った。 見た目の色はまさに人間の尿のものである。色々な角度から眺め、様々の光に照らしてみても、これは完全に健康な尿の色である。私はここまで人間の尿色を的確に再現した飲み物をついぞ見たことがなかったので感動し、これを購入するに至った。味はくどい。口の中に不快な甘さが残り、飲めば飲むほどにのどが渇く。やはり普通の水が一番である。 つづく

ドイツで初の洗濯、乾燥機に4時間

私は今、ドイツのとある大学の学生寮に住んでいる。今日は来独13日目を記念して、初めてドイツで洗濯をすることにした。 場所は敷地内を少し歩いたところにある洗濯室。地下の薄暗い部屋に洗濯機と乾燥機がそれぞれ6台ずつ並んでいる。その洗濯室が我々の住んでいる学生寮敷地内にある唯一の洗濯室なのだが、この管轄には私の計算では576人が住んでいる。576人に対して洗濯機が6台というのは、本当だろうか。 洗濯室へ行くと、全部使われている。暫くしてまた戻ってくると一つ空いていたのでそこに二週間分の汚れを放り込む。 さてもさても、洗濯は45分で終了した。次は乾燥機である。 洗濯物を乾燥機に入れ、チャージ式の学生証で料金を払う。乾燥機が目覚め、表示されたのは「2時間」の文字。なんでったって2時間もかかるのかと疑問に思ったが、ここはひとまず買い物に行ったりして待つことにした。 二時間後再び戻ってくる。ふわふわの洗濯物に期待してドアを開ける。洗濯物はかなり湿っている。生温かくて、気持ち悪い。 というわけで残念ながら再始動をし、再び二時間待つことになった。 計四時間である。 二週間分の洗濯物はさすがのドイツの技術力をもってしても二時間では乾かないらしい。 やはり、入れすぎたのだろうか。しかし、何キログラム対応なのかは書いていなかった。 こんなとき、日本であれば近場の24時間営業のコインランドリーにある巨大なガス式の乾燥機で30分もかければ乾くのに。しかし、そんなことを言っていてもいたしかたがない。 今夜は眠れない。

ドイツの危険な木

ドイツはひどく寒いところであると聞いていたが、実際に来てみるとハイデルベルクはさほど寒くはない。福島市くらいの温度だ。欧州人は寒さに強いのだろうと思っていたが、半袖に長ズボン程がちょうどよいだろうと感じられる日でもジャケットを着ている人は結構いる。 米国に住んでいたころは、アメリカ人の家や学校の温度の低さに震えていた。夏には空調をガンガンに効かせるのがアメリカ流である。ところがドイツの建物には暖房装置はあっても、冷却装置はない。建物の中は大抵程よい温度に保たれている。 どうやら寒さに強いのはアメリカ人だけであるのかもしれない。 さて、最近肌寒い雨の日が続いているが、傘をさして歩いていると強い風が通り過ぎた。道路脇の木々が大きく揺れ、何かが枝から降って来た。見ると、栗の強化版のような茶色い棘だらけの物体である。 ごつごつ音を立てて降り注ぐその凶器は私の傘にも襲い掛かる。 傘をさしていて良かった。もし当たっていたら痛かっただろう。 後で調べてみるとそれは日本で言うところの栃の実であるらしい。 なんとも危険な木である。

ドイツへの道のり「モスクワ経由のアエロフロート」

この度私がドイツへの移動に利用したのはロシア連邦が誇る航空会社「アエロフロート」である。 アエロフロートを選んだ理由は三つある。 まず第一に、旧ソ連製の飛行機に乗ってみたかった。聞くところによると、この航空会社では旧ソ連製の飛行機に乗れるとか乗れないとかいう事であった。しかし今回実際に乗ったのはエアバス社製のものであった。残念。 第二に、ロシアに行ってみたかった。成田発、モスクワ経由、フランクフルト行であるので、空港内ではあるがモスクワの空気を味わうことができた。 第三に安かったからである。ドイツ行の航空券で安価に手に入るのがこのアエロフロートとエアチャイナのものであった。 さて、実家から新幹線で上野へ行き、京成スカイライナーで成田へ。チェックインは事前にインターネットで済ましてあったので直接荷物の預け入れ場所へ。 スーツケースは前日の夜に家の体重計で量った通り、最大重量制限マイナス300グラム。ポロシャツ一枚くらいでギリギリアウトになるくらいのドンピシャ具合である。愛用のフェンダープレシジョンベースも追加料金を払ってここで預ける。 身軽になったあとはゲートへ。途中、蒟蒻畑ゼリーを売っていたのでそれを買う。 そしていよいよ搭乗の時間である。荷物預け入れの係員は日本人だったが客室乗務員はロシア人。しかしもちろん英語が通じる。 機内では「The Spacewalker」という名のロシア映画を観た。音声ロシア語、英語字幕であった。内容は東西冷戦時代の米ソ間における宇宙開発競争の中で初めて宇宙遊泳を成し遂げたソ連のボスホート2号についてであった。様々の問題が発生しても何とかする宇宙飛行士たちに感心した。なかなかおもしろかった。 機内食は二食ともほぼ全部平らげることができた。おいしくもまずくもない。 さて、モスクワ空港である。正確にはシェレメーチエヴォ国際空港という空港である。何か軽食が欲しいと思っていたところ、自販機が目に入った。しかし通用通貨はロシアルーブル。クレジットカードも使用できるが、如何せん信用ならない。近くに両替所があったので5ユーロを両替した。ロシアの金を手に入れ、それでロシアのスニッカーズを買った。甘かった。 CCCP、つまりソビエト社会主義共和国連邦の頭文字と例の有名な槌と鎌のシンボルが入った最高にいかし...

ドイツでの記念すべき一日目~フランクフルトアムマイン~

ドイツに到着し、荷物を受け取ると一番最初に訪れる難関が入国審査である。 夜も遅く、人気のない入国審査場。係員は隣の同僚と冗談でも言い合っているのか、にこにこしている。そんな彼に旅券を渡すと、そのままスタンプを押され返ってきた。質問も何もない。 その後荷物を受け取り、向かったのが最難関、税関である。 ドイツの税関には緑のゲートと赤いゲートがある。何も申請するべきものがない場合は緑色のゲートに進み、申告するべきものを所持しているものは赤色のゲートに進む。 今回私は日本からはるばる非常に大変な思いをしてフェンダープレシジョンベースを担いで持ってきたので「430ユーロ以上の物品の持ち込み」という条件に該当する為赤いゲートに進んだ。 曇りガラスの自動ドアを抜けると、ひょろっと背の高い係員が対応した。「私はこのエレクトリックベースを所持している。これは430ユーロ以上である」と伝えると「いくらだ」と聞かれたので「6万円だ」というと「それはドイツの通貨でいくらくらいだ」と返されたので計算を試みていると「オッケー。行ってよし」と言われた。 そしてさらに彼は「タバコか何か持ってないか」と言った。これは収賄の常套句である。勿論冗談であろうと思った私は笑いながら「持ってない」と答えると向こうも笑って「そうか。タバコは吸わないのか」と言った。 面白い冗談である。 さて、ターミナルをでると次はフランクフルト中央駅を目指さなくてはならない。出口を抜けると目の前にバスが止まっている。周りを見渡してもチケット売り場が見当たらないが、無料であるとも書いてない。運転士に切符はいるのか尋ねると首を横に振った。 そのバスに乗り、空港内の駅に着いたは良いが、どの列車が中央駅に行くのか分からなかったのでここでもまたホームの人にどの列車が中央駅に行くのか尋ねた。すると全ての列車が中央駅に行くという事であった。 列車が空港の駅に到着した。整列乗車は行われておらず、各々が順番関係なしに自由に乗り込んでいた。乗車口とホームには段差がある。バリアフリーもへったくれもない。 スーツケースとベースをなるべく人の邪魔にならないようにまとめて出発を待っていると、警察官が二人乗り込んできた。茶色いリュックを背負って談笑しているところを見るに、...